リバウンドしにくいダイエットのペース

実践編

一ヶ月1kg減

ダイエットをするからにはリバウンドしたくないのは当然のことですよね。

これまで失敗を繰り返してきた方はもちろん、初めてダイエットをするという方にとってもリバウンドしてダイエット開始前よりも体重が増えてしまったなんて事態は避けたいはずです。

そこで私は一ヶ月につき1kg減のペースでダイエットを進めていくことを強くおすすめします。


その根拠を説明する前に、ここでは1kg減=脂肪を1kg減らすと定義します。

食事を改善し、運動をすると筋肉が落ちたり滞っていた老廃物が体外に排出されることも多いです。

その場合、体重=文字通り体の重さは減りますが脂肪が減ったわけではないです。

ダイエットに励む皆さんが減らしたいのは脂肪でしょうから、ここでは1kg減=1kgの脂肪を減らすという前提で話を進めていきます。

ではなぜ一ヶ月で1kgのペースなのか。

1kgの脂肪を減らすためには、7200kcalを体の収支でマイナスにする必要があります。

これを例えば一ヶ月に5kg減のペースを目指したとします。

7200×5で、約36000kcalをマイナスにしなければなりません。

一ヶ月で36000kcalということは36000÷30で、一日1200kcalマイナスが必要ということになります。

ダイエットをしたことがあったり、ダイエットに関心がある方ならこの一日に1200kcalマイナスということがどれだけ無謀かお分かりになると思います。


計算は割愛しますが、計算上は一時間ウォーキングすると200~300kcalを消費します。

食事も便宜上、普段は一日3食で2000kcalを摂取しているとしましょう。


一般の方が一日でウォーキングに避ける時間はせいぜい一時間でしょうか。

これでマイナス300kcalになるとしても、食事で900kcalもマイナスにしなければなりません。

一日に摂取している半分近く食べる量(カロリー)を減らさなければなりません。

あるいは運動を頑張って一日500kcalを消費したとして、食事で700kcalをマイナスにしなければなりません。

そんな生活を一ヶ月間も続けて、ようやく理論上はですが5kgの脂肪を減らせるということになります。

絶対に痩せたいし一ヶ月限定なら頑張れる!という方もいるでしょうし、実際これに近いようなダイエットをしたことがある方も少なくないことでしょう。

その結果どうなりましたか?


違う記事で説明する予定ですが、人間にはホメオスタシスという機能が備わっています。

簡単に説明すると現状を維持しようとする機能です。

人間というのは環境や生活の変化に対してストレスを感じ、無意識の内に元に戻ろうとする機能が備わっているんです。

ダイエットにおいて、このホメオスタシスという機能と上手に付き合っていかなければ待っているのは強烈なリバウンドです。

一ヶ月に5kg減というペースでダイエットしようとすると、そもそも体力が持ちませんし、これもまた別記事で詳しく解説しますが基礎代謝がガクンと落ちます。

基礎代謝が落ちるということは、いくら運動を頑張っても食事(摂取カロリー)を減らしても、一日でマイナス1200kcalは到底困難な数値です。

不可能ではないですが、プロスポーツ選手並みの体力とある程度の栄養学の知識が必要にです。

これもまた違う記事で触れてみますね。


今度は一ヶ月で3kg減を目標にダイエットをするとします。

5kgに比べると現実的な数字に思えますね。

先ほどと同じように計算しますと、7200×3で一ヶ月で約21600をマイナスにさせる必要があり、21600÷30で、一日に720kcalをマイナスにしなければなりません。


一日一時間のウォーキングで300kcalのマイナス、食事(摂取カロリー)で約400kcalをマイナスにする。

これを一ヶ月続けると、あくまでも理論上はですが3kgの脂肪を減らせるということになります。

これならできそうだと思えますよね。

やってみたら分かると思うのですが、一日一時間のウォーキングはなかなか辛いです。

ウォーキングといってもとぼとぼあるいたり、ゆっくり歩くのではなく少し早歩きといった感じです。

それを毎日こなしたうえで、食事も毎日400kcal減らさなければならないのです。

分かりやすいように例えると、400kcalだとお米なら普通の茶碗2杯分といったところでしょうか。

毎日一時間ウォーキングして、400kcalの食事を減らす。

言うのは簡単ですが、400kcal減らすということは物足りなさ、人によっては飢餓感すら覚えるレベルだと思います。

先ほども言ったようにホメオスタシスに加えて、自分が持っている体力以上の運動をしたり、物足りなさや飢餓感を覚えると基礎代謝が極端に落ちます。

そうなると一日で720kcalも減らせませんし、体重が減ったとしても400kcalも食事でマイナスにしていたらそれなりに筋肉も落ちることになります。

筋肉が落ち水分も抜けてのマイナス3kgですから、少し食べる量を増やしただけであっという間に元通りの体重に戻ってしまいます。

一ヶ月に3kg減や5kg減といったペースでダイエットを進めて、例えば二~三ヶ月で目標体重になれたとしましょう。

しかし、このペースでは日々の運動と食事に対するストレスが積み重なってしまい目標体重に達した時に一番リバウンドする危険性が高くなるのです。

ボールを高いとこから速いスピードで落とすと、地面に当たった時の衝撃でかなり高くまで跳ね返りますよね。

それと同じことです。

いかがですか。

一ヶ月に3kgや5kg減のペースがいかに無謀だったか分かっていただけたでしょうか。


今度は一ヶ月に1kg減のペースで考えていきましょう。


7200÷30で、一日に240kcalをマイナスにするという目標になります。

解説する必要もないくらい楽勝だと思われるかもしれませんが、ここで重要なお話を一つ。

女性の方は生理がありますから、一ヶ月のうち一週間はダイエットのお休み期間と考えるようにしてみてください。


ということは7200÷20で、一日に約360kcalをマイナスにするということになります。

これくらいですと、運動ならウォーキングで30分もすれば十分ですし、食事に関しても一日で一口とか二口少なくする程度で余裕をもってダイエットを進められます。

運動に関しては改まってウォーキングを30分とか改めてきっちり考えなくても、エレベーターじゃなくて階段を利用するとか、スーパー等に行った時に店舗から遠い所に駐車して少し歩くとか、そういった工夫でも進めていける範囲です。


これくらい心と体の負担を少なくしてあげると、無理をしている時に比べてホメオスタシスの影響も受けにくく、目標体重に達した後に体重と食生活を安定させる際にもリバウンドする可能性はかなり低くなると言ってもいいと思います。

そもそも食事をあまり減らさずに済みますから、ダイエットしているという感覚があまりないはずです。

こうして、いかに私は今ダイエットしているんだ】ということを感じずに過ごせるかが重要となってきます。

根性なんて必要ないんです。

少し気を付けるというくらいで大丈夫なんです。

代謝が上がってくると、むしろ一ヶ月に1kg以上減ってしまわないようにしっかり食べる必要性が出てくる場合もあります。
今までダイエットに比べるとすごく楽ですよ。



目標体重到達を達成した後に、ある程度好きなものを楽しめて体重を安定させていく期間を含めて、5kg痩せたいのなら半年、10kg痩せたいのなら一年はかけたいところです。


今までのダイエットと比べてかなりゆっくりに感じるかもしれませんが、それで今後ダイエットとは無縁の生活が送れるのなら決して長くはないと私は思います。

皆さんもぜひ一ヶ月に1kgのペースでダイエットを進めていってみてくださいね。

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