過去の記事でも何度か触れましたが、実は基礎代謝は変動します。
しかも痩せようとして食事制限や運動を頑張っても、それらの努力の意味が無くなるか、あるいは逆効果になって結果的に太ってしまうくらい大きく変動します。今回は私の経験も踏まえて解説していこうと思います。
食事制限をして運動を頑張っても体重が変わらない
その時々の体の状況や行動によって、基礎代謝が大きく変動するのを私が身を持って知ったのはやはりダイエットを通してでした。
少し体を軽くしたいなと思って、朝食はヨーグルト(もちろん無糖で)を200グラムほど、昼食はコンビニ等で総菜パン、夜は豆腐やちくわやこんにゃくを出汁で少し煮込んだ鍋のようなものを少しだけ食べるような生活をしていました。
総菜パンとっても脂質の少ない、ハムや卵が乗ったもので500kcalもなかったと思います。
摂取カロリーはどう多く見積もっても摂取カロリーは1000kcaを切り、さらに1km5分ほどのペースでのランニングを20~30分ほど行うという、今思うとなかなか無理なダイエットをしていました。
こんな生活が三~四ヶ月続き、気がつくと10kg弱ほど痩せてBMIが21くらいになり、一応は目標体重まで減ってダイエットは成功したように思えました。
胃も小さくなって甘いものや脂っこいものを食べたいとも思わないような状態でしたし、何より体重が増えることへの恐怖感から食事生活も運動もそのままという生活をそこからまたしばらく続けることに。
ランニングを終えて体重を計り、増えていないことに安心してからご飯を食べていました。
ちなみにダイエットしている時と同じような食生活、運動を続けていても体重が減ることもありませんでした。
よく考えてみるとかなりおかしな状況なのですが、当時の私がそうだったようにこの状況をおかしいと思わない方もおおいのではないでしょうか。
あるいは今もこの時の私と同じような状況で毎日を送っている方はいませんか?
つまり、ダイエット前と同じ食生活や運動を続けながら体重をキープしているという状況です。
この状況をおかしいと思えない方、ちょっとまずいかもしれません。
何がおかしいのかといいますと、ダイエット前と同じ食生活や運動を続けているのに体重が減っていかないって体が相当不自然な状態ということです。
私の場合を考えてみましょう。
まず基礎代謝が1500kcalとして、運動を含めた活動代謝が500kcalに届かないということはないと思います。
1500kcal + 500kcal = 2000kcal
なので一日の消費カロリーは約2000kcalということになりますが、対して摂取カロリーはどう多く見積もっても1000kcalには届いていませんでした。
ということは一日で消費カロリーと摂取カロリーの収支の差は一日でマイナス1000kcal以上ということになります。
計算上は一週間で脂肪が1kg減るという、とんでもないペースです。
ところが結果は先ほど述べた通り、体重は数ヶ月間にわたって増えも減りもしませんでした。
半年以上はダイエット前と同じ食生活や運動を続けていたのにも関わらず、です。
これってかなりあり得ない状況ですよね。

この時私の体でどういうことが起こっていたのかと言うと、体が生命の危機を感じて基礎代謝を大幅に削り、ピクリとも体重が落ちないようになっていたのです。
生命の危機によって基礎代謝が減るということに関しては以下の記事を参考になさってください。

ダイエット前と同じ食生活と運動をしていても体重が全く減らなかったということは消費カロリーと摂取カロリーが同じになっていたということですよね。
消費カロリーが 1500kcal + 500kcal =2000kcal
摂取カロリーが 1000kcal未満
という概算でしたが、この消費カロリーが1000未満だったと考えざるを得ません。
運動もそこそこ強い強度で20~30分していたのに、その運動で消費したカロリーと基礎代謝を足しても1000kcal未満ですよ。
かなり恐ろしいことだと思いませんか。
おそらくは基礎代謝が500~600kcalくらいまで下がっていたものと思われます。
体が正常な時の、なんと3分の1です。
しかもそんな状況が半年以上ですから、そんな生活に慣れてしまったことも驚きですが体重が全く減らなかったことが驚きですよね。
ここまで基礎代謝が減るなんて本当にあるのかという感じですが、実際にあるんです。
無理なペースでダイエットをして、目標体重まで減らした後はこうしてキープしてるって方は多いのではないかと思います。
そういった方にも体で同じようなこと(基礎代謝が下がる)が起こっていますので、抵抗力も下がっていると思われます。
体調管理に十分留意なさってくださいね。
話を戻しますが、多くの方はそもそも正しいゴール(目標)を設定できていないんです。
(目標体重まで)体重を落とすことをダイエットだと思っているからリバウンドしてしまうんです。
大切なのは目標体重まで減らした後の生活です。
こう書くと先ほど挙げた私の例のように、ダイエット前と同じ食事や運動をして体重をキープしようとする方もいると思いますが、先に述べたようにそれもまたおかしな話ですよね。
ダイエット前と同じ食事や運動ではなく、多少食事制限や運動緩めたとしてもおかしな状況であることは変わりません。
消費カロリーと摂取カロリーの収支の差をマイナスにして、その体重を維持しようとするのが不自然だということです。
多くの方は正しいゴール(目標)設定ができてないために、目標体重まで減らした後もダイエット中のような窮屈な生活を送って体重を維持しようとしています。
皆さんはそんな状況を望みますか?
私は週の半分以上の食事を、いわゆる食べたら太りそうな【ご馳走】にしていますが体重も体脂肪も増えません。
むしろ食べないと体重が減ってしまいます。
この時点で勘の良い方はお気づきかもしれませんが、ダイエット中と目標体重達成後では違うアプローチをしましょうということです。
痩せる時と、体重を維持(というより安定という言葉の方がしっくりきます)していく時では体のモードが違うということです。
モードが違うのに同じ生活をしていては、ホメオスタシスによって遅かれ早かれ元も体重に戻ってしまいます。
話が逸れてしまいましたので、正しいゴール(目標)設定についてはまた別記事にまとめますね。
基礎代謝はちょっとしたことで面白いように変動します。
下がることもあればもちろん上がることもあるので、基礎代謝を上げると無理に運動したり食事制限しなくても勝手に痩せていきます。
基礎代謝が上がる=消費カロリーが増えるので当然のことですよね。
この基礎代謝は変動する(上げられる)ということを上手に活用しながらダイエットしましょう。
人間は機械ではなく生き物ですから、気をつけていてもどうしても基礎代謝が下がってしまう時もあります。
基礎代謝が下がりそうだなという状況を見逃さずに、先手先手で下がらないような対処をすることもとても大切です。
難しそうに思えるかもしれませんが、体と対話しながら体の欲求に従って行動していけば簡単です。
また基礎代謝がどのような時に上がったり下がったりするかは次回の記事にします。
皆さんのダイエットの参考になれば幸いです。
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